なぜ、杖が必要?杖を使うメリットとは。

メリット1 負担軽減
 足腰にかかる荷重を減らして歩きやすくすることです。   
 歩行の補助として使用する杖の役割のひとつに「荷重を少なくする」ことが挙げられます。杖だけではありません。例えば、何かにもたれかかったとき、手をついたとき、足にかかる負担が軽くなる経験は、皆さんにもあるのではないでしょうか?
杖を使用することで、荷重を減らし、足腰の痛みをやわらげ、衰えた筋力をサポートします。私は、ぎっくり腰の経験があるんですが、片手を壁にあてながら歩くと楽だったことを記憶しています。


メリット2 支持面積拡大
 体を支える面積を広げ、ふらつきにくくすることです。
 高齢になるとバランス機能が低下し、歩くとふらついてしまう方が少なくないようです。歩行の補助として杖をつくことで、体を支える面積が広くなり、立っているときや歩いているときのバランスが保ちやすくなります。直線と三角形をイメージしていただくと分かりやすくなります。何でもそうですが、面積が広くなると安定しますよね。


メリット3 安定したリズム
 歩行にリズムを生み出し、安定感を与えることができるようです。
 人は無意識のうちに「イチ、ニ、イチ、ニ」という2動作歩行のリズムで歩いているといわれています。ところが、歩行が不安定になるとリズムが取りにくくなり、「イーチ、ニ、イチ、ニー」のような感じにもなるそうです。そんなとき、歩行の補助として杖を使って3動作歩行をすると、「イチ、ニ、サン、イチ、ニ、サン」とリズムよく安定した歩行へと近づくことができるそうです。